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タワーリング・インフェルノは今見るとアレな映画だった [映画レビュー※ネタバレ注意]

タワーリング・インフェルノ

タワーリング・インフェルノ

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2005/04/22
  • メディア: DVD

70年代パニック映画再発見強化月間(またはスターリング・シリファント先生追悼記念馬鹿映画万歳週間)としてポセイドン・アドベンチャーの次はこれでしょう!のタワー・リングインフェルノ。大切なことはすべて教えてもらった日曜洋画劇場(それは映画秘宝のキャッチコピー)で吹き替えのやつを見たきりだ。フェラチーオみたいな眠たいお話もなく、もうストレート・トゥ・ヘルに(意味なし)十何年ぶりかでみました。男の友情ががっちりタッグを組んだ、我らが兄貴(©こじーま氏)スティーヴ・マックイーンとポール・ニューマン、男魂炸裂の文字通りホットな映画…と思ったけど、再見してみれば、確かに男魂は炸裂するが、いやだからこそ、シリファント、手ぇぬいてんじゃねーよ、と小一時間説教したくなるものだった。なんちゅうか本中華(すんません)。

あらすじ:サンフランシスコの空にそびえ立つ138階建ての世界一高い超高層ビル“グラス・タワー"が落成の日を迎えた。設計者のダグ・ロバーツ(ポール・ニューマン)とオーナーのジム・ダンカン(ウィリアム・ホールデン)は、屋上に立って眼下にひろがる市の光景を見下ろしていた。ロバーツは疲れていた。一刻も早くコンクリートの大都会からのがれ出て、大自然のふところに飛び込みたかった。工事主任のギディングス(ノーマン・バートン)と打合わせをすませたロバーツは婚約者のスーザン・フランクリン(フェイ・ダナウェイ)と久しぶりに二人だけの時間をもった。惨事は、そのときすでに始まっていた。“グラス・タワー"の地下室にある発電機が故障したため主任技師のキャラハンが予備の発電機を始動させたとたんショートし、81階にある物置室の配線盤のヒューズが火を発し、燃えながら床に落ちた絶縁体の破片が発動機のマットをくすぶらせ始めたのだ。保安主任ハリー・ジャーニガン(O・J・シンプソン)の緊急報告を受けたロバーツは配線工事が自分の設計通りに行われていないのに憤然として、落成式の一時中止をダンカン企業の広報部長ダン・ビグロー(ロバート・ワグナー)に申し入れたが、ダンカンは拒絶した。しかしそのとき81階では火が大きく拡がりはじめていたのだ。ロバーツはダンカンの義理の息子であるロジャー・シモンズ(リチャード・チェンバレン)に会い、ビルの配線工事を担当した彼の配慮不足を責めたが、あとの祭りだった。このビルには、すでにさまざまな人が住みついて、たとえば90階のハーリー・クレイボーン(フレッド・アステア)の職業は株専門のサギ師だ。彼はおなじ階に住む富豪未亡人リゾレット・ミューラー(ジェニファー・ジョーンス)に早くも眼をつけ、今夜のパーティにエスコートし、うまく話をまとめて一儲けしようとしていた。最上階で行われる落成式には、外部からそうそうたる顔ぶれの招待客がきていた。上院議員ゲイリー・パーカー(ロバート・ヴォーン)、サンフランシスコ市長ロバート・ラムゼイなど。入口のリボンが市長の手によって切られると、人々は最上階、135階のプロムナード・ルームへ直行し、ビルの全てのライトがともされ“グラス・タワー"の全容は夜空にクッキリとあらわれた。だが81階の物置室から出火した火はまたたくまに拡がり、ロバーツは消防署に急報した。連絡を受けた消火隊は隊長のマイケル・オハラハン(スティーヴ・マックィーン)の統率のもと、ほどなくビルに到着した。彼はただちにロバーツと“グラス・タワー"の設計図を検討した上、79階に司令センターを設置、ダンカンに緊急避難を令じた。81階の火が他に移り始めてエレベーターにも危険が迫っていることを察知したオハラハンは展望エレベーターを利用するよう令じたがすでに大混乱が始まっていた。地上からの救援だけでは間に合わぬことを知ると、オハラハンは海軍のヘリコプターに空からの救援を依頼したが、強風のためビルに近づくことができず、かろうじて近づいた一機もビルに激突して炎上した。“グラス・タワー"は今や完全にひとつの巨大な溶鉱炉と化した… 

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正直、主演男優二人が発する男っぷりに目くらましされて後半アラは見えなくなるもの、その発端となる話しがそもそもおかしい。たとえば、火災が発生する下り。警備室に警報が鳴り、81階の物置が異常高温であることがわかる。保安主任のO・J・シンプソンが部下に「異常高温を関知したぞ」というが部下は「じゃあモニターみてみます…なんともなってないですぜ」というから当然そのモニターはくだんの物置を写している、と思いきや…おい、廊下だよ!ロビー写してどうするんだよ、マジか。廊下にまで類焼したならその時点でアレなんだが…。つーか見に行けよ部下!という展開が続く。個人的な感想でいえば、なんだかグラスタワー崩壊の原因はこの部下にあるような気がするんだが、なんとなく全ての問題が手抜き工事をした娘婿へ集約しすぎのような気がする。(ちなみに娘婿は逃げようと焦って予想通り無事天へ召されます。まあ勧善懲悪というか因果応報ですかね。)

まあそんでO・J・シンプソンとポール・ニューマンは二人して火災現場に取り残された人を救うんですな。(この場面でもノンマスクで現場につっこむという離れ業を演じていた。水がでないのかと思いきやそういう設備には問題ないというのが後でわかる。無鉄砲はいいがそれみて実行して死んだ奴がでたらどーすんだと)ニューマンが家族を救い出したところで、O・Jは別行動。どこへ行くのかと思いきや、ほかの部屋に行き、猫を救い出す。おーよしよしとかいってさ。そのままどこかへ行かれたまま。で、O・Jを放置してドラマは進むのだが、こっちはO・Jの放置っぷりが気になってしょうがない。で、まあ予想通りニューマンと逃げる家族は危ない目にあったり汚れたりするわけです。下に行く道は火災で閉ざされているからと非常階段を上りつつやっと最上階にたどり着くと、プロムナード・ルームへの道は無造作にセメントで固めてある。それも工事途中で放り出しました、みたいなノリで。設計担当のニューマンは「俺が落成前にチェックしていれば」と地団駄を踏むわけですが、おまえそりゃ間抜けだよというお話で。当時のアメリカの建築事情ってこんなにいい加減だったの????とおそらくはシリファントがテキトーに(師匠のリー曰く「考えるな感じろ」っていう例のアレを忠実に実行したんだろうなあ)書きとばした結果なんだろうけどそれにしてもなあ…。

アメリカグラスタワー間抜けの旅はまだまだ続く。広報部長ダン・ビグロー(ロバート・ワグナー、こういうときはなぜか悪役なんだよなあ。今回は悪役の方がまだマシだったような)はパーティをすっぽかして、80階にある自分のオフィスで秘書とシケこんでいるだけど気づいたときには既に火の海のまっただ中。どう逃げようか。そこでワグナーは電話する。「もしもし…すぐきてください」秘書にニカっと笑って「大丈夫すぐ助けにくるよ」というが、しばらく待っても誰も来ず、火が回ってどうにもならない。秘書が不安げに見つめると「ハニーごめん…嘘ついた救援なんてこないよ」っておい!!!!おまえなんでそこで嘘つくんだYO!と思わず2ちゃん語で煽りたくなります。ドアがぱちぱち言い始めた頃、「俺がいくよ」と洗面台でタオルを水に浸してからドアの前に立ち、ここぞというキメ顔(いくらペサマ並みに微笑んでも基本が間抜けだから。間抜け美全開)で外へ行きあっさりと火にまかれて死亡。(つか濡らすならなんで全身にしないのかまあどっちにしろ駄目キャラだから)シリファント作品ではお約束の“男物のシャツ+パンツ一丁”スタイルの秘書は結局火にあおられ逃げようとして窓を破り墜落死。なんつーか、無駄死ここに極まれりってヤツで、あんな場面で泣けといわれてもなァとこっちはひたすら居心地悪くなるばかりっす。秘書も火災とわかった時点でなんか着ろよ!火がついた時点で逃げろよ!等々即座に突っ込みが100ぐらい噴出する名場面でございます。

そんでまあマックイーンが海軍のヘリを呼んで、屋上へ誘導、プロムナードルームにいるニューマンは来たかチョーさん待ってたホイとばかりに(一応ご紹介作品にあわせてツマンネネタレベルも70年代テイストにしております)くじ引きで決めた脱出要員(女子供優先というところに男魂)を屋上へ案内するが、またここでも予想通りにワーッと飛び出すアホな人がいて、予定調和通りにヘリと衝突し死亡。ヘリはそのまま屋上で爆裂。そういうわけで、パニックネタとはいいつつも人災というか困ったチャソが困ったことをやった挙げ句起こる出来事というか、水野晴郎センセイばりに「この作品は人間の愚かさと都市生活の恐ろしさについて警告した映画なのではないでしょうか」と悪人顔を満面の笑みにして語りたくなるわけ。最後の屋上タンク破壊して火を消すっていうのも、みんな頭をなーんも保護しないで怒濤の水流が襲いかかった時に、タンクの破片がぶつかって死ぬ人とかマヌケ話の連続。8人乗りの展望エレベーターが落っこちかけたとき、一人の消防士が素手でとめたりとかさ。なんだかつっこみどころだらけでつっこむのもめんどくさくなってくる。

で、我らがO・Jはどうしたかというと、話しが終わりかけたとき、ひょっこり無傷であらわれた。あれ?アンタどうしたの?というまもなく、フレッド・アステア(こういう無意味に豪華キャストであるところがパニック映画たる所以。踊るのかと思ったら最後まで踊らないというところもニクイね)に猫を渡し、去っていく。猫がまたおとなしいんだ。火災?ナニソレって具合に。このシーンにはさすがに目が落ちそうになりました。あの大変な目にあった家族も、ニューマンについていかないでO・Jについていれば…とさぞかし悔やんでいたことだろう。かわいそうに。ゴドウジョウイタシマス。

まあそんなに茶化してばかりもアレなんで、ひとつ瞠目した部分をあげると、火災を消し止め、疲れた様子で石段に座るニューマン。マックイーンが声をかける。「今日の死者は200人、今にもっと大きなビルで1万人以上の死者がでる」え!?この予言はまさに的確で、その通りになってしまったことが悲しい。しかしなぜいきなりこんなせりふが。天国にいるリーが教えてくれたんだろうか。それはさておき、やはりこの映画はギラーミンだしシリファントだしといった部分が悪く表出したのでは。主役二人はかっこいいし、マックイーンの黙々とただ消火するその一点集中ぶりがぞくぞくするほどイカシている。もう疲れてへたばって俯いても、でも呼ばれたらやらなきゃいけない。この『でもやるんだよ!』といった声なき声がこの映画を凡百のパニック映画から屹立させているのだと、私は思う。マヌケには容赦ないつっこみをいれつつ、マックイーンの男魂ぶりに感激するのが本作の正しい見方(そんなんあるんか)ではないか。


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コメント 16

ken

この映画を見たのは劇場公開時の一回きりで、つまり私は中坊だった
ワケですが、「アメリカ映画ってなんかわかんないけどスゲー」と腰を抜かしそうになった記憶があります。
そんなわけで先日、「うひ、1,500円で売ってるよ」とこのタイトルを目にしたとき即効買い求め、以来「いつか時間のあるときにゆっくり見~よう♪」と
期待していたところに、ここまで辛らつな記事。
うーん。なるほどなあ、言われて見ればそんなツッコミも出来るかも。
なんて意外といくつかのシーンを覚えているから、自分の記憶力がちょっと怖くなったりして(昔のことはよく覚えていても、最近のことはさっぱり覚えていないという別の意味の恐怖)、ますます見てみるのが楽しみになりました。nice!
by ken (2005-10-24 12:27) 

電気技術者

技術屋の自分に言わせれば電気設計上のミス。
>配線盤のヒューズが火を発し
そんな事はありえない。
ヒューズは溶けて切れる物 どんな手抜き工事をしても火など出ない。

by 電気技術者 (2013-10-24 01:55) 

D

ただの粗探しだな
こんな風に映画見て楽しいの?
by D (2013-11-24 03:24) 

みんみん

これ見てしばらくは怖くて眠れなかったよ!
by みんみん (2014-05-19 06:17) 

ドス

おもしろく書こうとして滑りまくったようですね
by ドス (2014-08-17 03:01) 

いいい

全くストーリー間違ってるしw
by いいい (2014-09-06 14:14) 

えぽる

主演の二人の名前がスティービーワンダーとポールマッカートニーに邪魔されて出てこなくて、調べていたらこちらに行き当たりました。とても興味深い考察ですね。
by えぽる (2015-11-11 06:53) 

犬

駄々すべりの見本のようなブログでした
by 犬 (2015-12-19 18:02) 

NO NAME

アステア踊ってるぞ。
エレベーターは12人乗りだ。
時系列も因果関係も間違いだらけだぞ。
突っ込みの基本から勉強し直しなさい。
by NO NAME (2016-03-06 13:51) 

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セメントは別に無造作に固めたわけではなく、容器が棚から落っこちて流れて固まったように見えますが。
by お名前(必須) (2016-07-15 06:23) 

かめ

ヒューズが燃えたんじゃなくてケーブルが火を吹いたんだよ
by かめ (2016-07-30 12:30) 

お名前(必須)

ポセイドン・アドベンチャーに比べたら単なる駄作だと思う
by お名前(必須) (2016-11-13 21:06) 

お名前(必須)

ハナっから楽しむためじゃなくて意地悪く粗探しをするために作品を視聴するその人間性には反吐が出る。
アニメやドラマのアンチってだいたいこんな感じだよね。ところどころ間違ってる部分もそう。
by お名前(必須) (2017-02-21 15:04) 

オマエラ

おもしろく書こうとして滑りまくったとか、
全くストーリー間違ってるとか、
エレベーターは12人乗りだとか、
ケーブルが火を吹いたとか、
意地悪い粗探しとか思ってるんだろ?


でも、やるんだよ!
by オマエラ (2017-02-21 23:01) 

オカダ・カズチカン

人の不幸をもてあそんではいけないが、豪華でかっこいい映画だった。
by オカダ・カズチカン (2017-02-24 04:46) 

あるとも

コメントに、そんな風にしか映画を見れないの? とか、面白く書こうとして滑りまくったとか書いてありますが、このブログ主の書いた通りだと思いますよ。今日、期待しながら見始めたら、あまりの馬鹿さ加減に驚いて、私だけなのかとネットで確かめてたら、たまたまここに辿り着き、同じような感想でホッとしました(少なくとも最初の45分は)。今回初めて観ましたが、小さい頃に観てはいないけど素晴らしい映画だと言われていました。こんなバカな映画が、まるで名作みたいに言われていたなんて驚きです。正直に書いてくださってありがとうございます。自分の感覚がおかしいのかと思うところでした。
by あるとも (2017-09-28 21:01) 

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