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高1女子、母親に劇物?事件とグレアム・ヤング [予告された殺人の記録(殺人関連)]

高1女子、母親に劇物 ブログで“観察日記”、衰弱していく様子記述

静岡伊豆の国市で県立高校一年の女子生徒(16)が劇物のタリウムを使って母親(47)を殺害しようとした事件で、女子生徒がインターネット上の日記「ブログ」に、タリウムを投与する経過や、衰弱していく母親の様子とみられる“記録”を公開していたことが一日、静岡県警少年課と三島署の調べで分かった。県警は押収したパソコンなどから、書き込みが女子生徒のものと断定。これを決め手の一つとして逮捕に踏み切っていた。女子生徒の心理状態などについても、県警は詳しく分析を進める方針だ。 女子生徒は八月中旬に「実験01日目」と題して毒劇物を投与したハムスターの観察経過を書き始めた。それと前後して、母親の全身に発疹(はっしん)が起きて体調が悪化していることや、「殆ど動けなくなってしまいました」などと、病状に関する記述を頻繁に書き込むようになった。八月下旬には自らも腹痛に悩まされていると書いたうえで、「原因は解っています。タリウムです」と記していた。 母親が入院する数日前には「母はよく泣くようになった。僕に“毒を造って欲しい”“誤って飲んだ事にして貰いたい”とぼやく」などと母親とのやり取りを紹介し、「自殺衝動が出始めたようだ」と冷淡な分析を加えている。  Yahoo!ニュースより



卒業文集に「尊敬する人はグレアム・ヤング」と書いたり、web上の一人称が「僕」だったりと痛いなとは思いますが。個人的には小動物殺しだの毒物だのに幻惑されがちではあるけれども、思春期の、よくある(といってはなんだが)反抗期が極端に肥大化したいわゆる親殺しの変形にすぎない、と思う。(親を殺したいほど憎んだ人も多いと思う。私もその一人)もし殺人衝動を抱えているシリアル・キラー的なサイコパスなら、家族全員、高校の同級生やらに毒を盛る、そういう人数を競うのではないだろうか。制圧できる人数は多ければ多いほどよい。

この女子高生像を勝手に妄想すると、自己顕示欲は激しく強いのに、地味でいじめられっ子な目立たない少女が、力にあこがれて、他者を制圧したいという衝動を、毒物という圧倒的な「力」を得たのち、小動物→母親と制圧したいポイントをランクアップしていった、ということだと思う。人から顧みられない自分→否、でも自分には価値があるはずだ→馬鹿な大衆どもには理解されない異端者としての恍惚、のように、コンプレックスが自己満足へシフトしていったしていった、そういう意味ではブログやらHPやらに、自分が摂取している向精神薬物名を列挙するようなメンヘラーと大して変わらないんじゃないだろうか。

まあそんな風に、犯人像やら被害者などを考えると、非常に女性的な犯罪であると思う。古来より毒殺といえば女性、という見方もあるわけだし。(そういう意味ではウィリアム・パーマーやドクター・クリーム、グレアム・ヤングなどの男性陣が珍しい方だといえる。特に男性は、殺人と性衝動が密接に結びつく、ある種の代償行為ともいえる場合が多いので、刺殺、絞殺撲殺の割合が強いのではないだろうか。ヨークシャーリッパーのピーター・サトクリフ、デュッセルドルフの殺人鬼ペーター・キュルテンなどが顕著であるが)男だ女だ式の話しはあまりしたくはないが、少なくともグレアム・ヤングのように、身近な人間を犠牲者に選んだのは「実験結果を観察し、それを記すのに都合がよかったからだ――毒殺魔にありがちな冷酷非情さからというよりも、科学者としての方法的厳密さのためと言ったほうがいい」(毒殺日記より)という理由ではないだろう。なぜなら毒物の実験としてでは被験者の数が少なすぎる。被験者が多ければ多いほど正確なデータが――毒殺者として名をあげるための――採取できるわけだから。

ではその“あなたの親愛なるフランケンシュタイン”(彼は手紙でこう自称していた)こと「グレアム・ヤング」について少しふれると。

グレアム・ヤング Graham Young
(↑リンク先は海外サイトだがかなり詳しく書かれている)

ヤングお気に入りのポートレート。
駅の自動撮影機でうつした際、
機械にだまされたと思って腹を立てた表情が
偶然撮れてしまったもの







再拘留時の画像。
非常に紳士的でエレガントな格好ですな。










1947年9月7日英・ロンドン北部生まれ。姉が一人いる。母親のマーガレットが妊娠中に胸膜炎を悪化させたため、虚弱児として誕生。マーガレットは結核からくる脊椎の潰瘍によりグレアムの生後三ヶ月で死去。父親が再婚する2歳半まで、親戚の叔母さんがグレアムの母代わりとなった。父親とはこの母親死去が絡んだことが原因だったのか、あまり仲はよくなかったらしい。9歳頃からナチズム(欧米のシリアルキラーに関する記述には必ずヒットラー関係がでますな。あとニーチェも)、化学に傾倒し始める。12歳の時点で既に素人とは思えないほどの専門的知識を保持していた。アンチモンの小瓶に「かわいい友達“リトル・フレンズ”」と名付け、肌身離さず持ち歩き、級友たちには「将来有名な毒殺魔になるんだ」と公言。13歳のとき、クラスメート、義母、姉、父親に毒を盛り、うち、義母が死亡。アンチモンとタリウムの中毒によるモノだった。裁判所による判決は、精神的失調をきたしているのでブロードムア病院(イギリスにある有名な触法精神障害者収容所施設)への収容が妥当というものだった。再犯性が高いという医師の助言に基づき、内務大臣による特別の承認がなければ15年間釈放されないという制約付きで。グレアムは1962年7月に収容された。
彼は施設において品行方正な模範囚として過ごす。そして症状が改善されたという担当医の助言を受け、内務大臣は3つの条件――決められた住所に住む、保護観察官の監督を受けること、外来患者として精神科医の診察を定期的にうけること――付きで釈放を許可。(施設過密化により改善された思われる患者はなるべく退院させるという方針があったようだ)1971年2月4日出所。
職業訓練所に通った後、ジョン・ハドランド社へ倉庫部門担当として就職。(ちなみに面接時、職業訓練所に通所する前はなにをしていたのか問われたグレアムは「母が交通事故で急死し、そのショックで精神衰弱に罹患し病院へ入院していた」と説明。彼はかなり芝居が巧かったらしく、前歴照会されることもなく面接を通過した)その後同社では謎の腹痛による患者が多発する。4人が重篤な症状のため入院し、二人は死亡。同社の招きにより、社員への聞き取り調査をしていた医師は異常に卓越した医学知識を保持している担当者に疑問を抱く。それがグレアム・ヤングだった。お気に入りのアンチモンとタリウムの中毒によるものであり、裁判の結果、彼は二件の殺人罪および二件の殺人未遂罪により終身刑、ほか二人に対する毒殺投与についてはそれぞれ5年の禁固が言い渡された。1990年8月、43歳の誕生日を2週間後に控えたヤングは、刑務所内において心臓発作を起こして死亡した、と伝えられる。(以上「毒殺日記」より抜粋要約)

グレアム・ヤング 毒殺日記

グレアム・ヤング 毒殺日記

  • 作者: アンソニー ホールデン
  • 出版社/メーカー: 飛鳥新社
  • 発売日: 1997/05
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

やっぱり読めば読むほど、グレアム・ヤングだの毒殺だのといった部分については、女子高生にとってひとつのテクニカルタームに過ぎないと思う。もしくは理由付けとか。手段のために持ち出してきた、そこに至る過程の外堀を埋めたにすぎない気がする。毒殺、それ自体が主たる目的、意味ではないのではないか。親殺しという目的があり、その理由付け的な部分としての毒殺であり、単に理論武装に過ぎないと思う。酒鬼薔薇聖斗とは似て非なる事件といえよう。冷静に観察というところがクローズアップされているが、それについても、イコールサイコパスの証明といった話しではなく、自身が発狂しないために冷静さを保つために行為を客体化し自分の現状と切り離すために、自意識を発露させていたに過ぎないのではないか。もし私が実際に誰かを毒殺するとしたら、このようになにかの記録に残さざるを得ないと思う。それはグレアム・ヤングが実際に記していた毒殺観察日記的意味合いではなく。女子高生もおそらくは私が抱いている感覚に似た感じでブログをやっていたのではないだろうか。
ちなみに女子高生のブログってこれかなhttp://blogsearch.plaza.rakuten.co.jp/search?qt=%A5%B0%A5%EB%A5%E0%A5%B0%A5%F3%A5%B7%A5%E5&rf=1&limit_url=
http://72.14.203.104/search?q=cache:fyAqj0eY8V8J:plaza.rakuten.co.jp/glmugnshu/+%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%83%A0%E3%82%B0%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A5&hl=ja

ちなみに私もグレアム・ヤングの「毒殺日記」を所持しているし、殺人系の本は腐るほどもっているが(だまされて異口同音の本を何度買ったことかコリン・ウィルソン)、実際一度も殺人を犯したことがない。(冤罪で捕まったらどうにも言い逃れできない状況だな)そういう矮小な部分から語るのはアレだけれども、だからネット上や書籍での氾濫が、イコール殺人増加として規制されるのは反対である。人が人を殺すということは、ある種のジグソーパズルみたいなもので、誕生したときから少しずつ集めていく、決定的なパーツがどんどんと埋まっていくかどうかはそれこそ周囲の環境だの本人の特質によって決まっていくモノではないだろうか、そんな風に私は考えている。猫を殺したから警察へ相談するのではなく、猫を殺す前に既になんらかのサインをだしているはず(これまでの尊属殺人に至る多くのケースを見るにつけ)なのだからその前になんらかの手段を家族は講じるべきであったと思う。あなたの家族がフランケンシュタインになる前に。

まとめサイトあります。こちらもどうぞhttp://d.hatena.ne.jp/glmugnshu/

※11/9 追記

この事件に対し、興味本位だの、毒物知識を試したかっただのといった論調がワイドショーやなにかで報道されてますが、本当にそうなんでしょうかね。どうもその後の報道を見聞きするにつれ、一番最初に記事を書いたときの感覚とずれることはないのですけれども。別な方のブログ記事にもコメントしたのですが、この少女を特別視することは、思春期における親子の問題から目を遠ざける結果となり、ひいては「我が子は大丈夫」という根拠のない無意味な安心感を与えるだけとなるのではないでしょうか。金属バッドが毒物に変わった、それは単に身近だったからということに過ぎない気がします。グレアム・ヤングと決定的に違う点は、グレアムは毒殺がしたいから化学薬物に関する知識を深めていった、ただ彼女はどうやら実験が好きで、化学がまず好きだった、そこに周囲との軋轢やトラブルが重なりこのような結果になった、ということだとわたしは考えています。


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わいどちゃんねる(仮) ちくし

はじめまして、YAHOO!BLOGで利用している「わいどちゃんねる(仮)」ちくしです。早速で大変、恐れ入りますが、トラックバックをさせて頂きました。「グレアム・ヤング」の画像部分を取り込ませて頂きましたが、もし、問題がございましたら、お手数をお掛けして申し訳ありませんが、ご一報頂けると嬉しく思います。よろしくお願いいたします。
by わいどちゃんねる(仮) ちくし (2005-11-02 18:20) 

Rey

女子高校生像の妄想の部分は些か賛成しかねます。
また、「女性的な犯罪」という表現はよろしくないと思います。一般論を鵜呑みにしない方がいいです。
なんだか差別のかほりがします。
では、失礼をば。
by Rey (2005-11-02 19:29) 

NO NAME

>女子高校生像の妄想の部分は些か賛成しかねます。
また、「女性的な犯罪」という表現はよろしくないと思います。一般論を鵜呑みにしない方がいいです。

反論も書かずに感想だけ書いても仕方ないんじゃ。
差別認定がお好きですね。フェミの方ですか?
あとナザレフの天使事件みたいな大規模な毒殺事件を男性が起こした例を教えてください。反証になってないよあんた。
by NO NAME (2005-11-02 23:03) 

NO NAME

↑それナジレヴだろ。
http://www5b.biglobe.ne.jp/~madison/murder/room/poison.html

お前も相当痛いな。でも上のはもっと痛いけど。
by NO NAME (2005-11-02 23:32) 

佐伯和哉

あんたは傍観者だね。
http://black.ap.teacup.com/kazuya/
by 佐伯和哉 (2005-11-02 23:48) 

メンヘルきんもーっ☆


メンヘル、キタコレwwwwwwwww
by メンヘルきんもーっ☆ (2005-11-03 00:07) 

ガブリエルガルシアマルケス

そうはいっても、一つの小説のようだ。
by ガブリエルガルシアマルケス (2005-11-03 00:08) 

ガブリエルガルシアマルケス

そして、記述から読み取れる、世界観の強度は、悪くない。
「思想は腐敗」してるんだと思う。ほんとに。
by ガブリエルガルシアマルケス (2005-11-03 00:15) 

amaguri-haruka

私グレアム・ヤングすきなんです(^u^*)
訪問してよかったです。
by amaguri-haruka (2005-11-03 11:33) 

私も犯罪は誰だって犯す要素を充分持ち合わせていると思います。この子が特別だなんてぜんぜん感じませんでした。女性でも、科学者的な思考でしか動けない方もいますし。だんだん辛くなってくるだろうな・・・と思うとかわいそうです。
by (2005-11-03 14:56) 

Micohs

TB有難うございます。
自分の意見は率直に言って正解だと思います。
人間十人十色で色んな考えを持つのは当然だと思います。
自分のブログで自分の意見を書く。決して悪くないと思いますよ!
私も参考にさせて頂きます!ありがとうございました!
by Micohs (2005-11-09 15:56) 

otm

はじめまして。以前より楽しく読ませていただいてます。
見事な分析に感服しました。この事件に関して、もっとも得心がゆく
見解でスッキリしました。ありがとうございます。
by otm (2005-11-09 19:47) 

ryuzo

追記に萌えました。
by ryuzo (2005-11-09 21:24) 

SACLA

TBありがとうございます。
自分の気持ちを代弁していただけたようですっきり&ほっとしました。
読めてよかったと思いました。
行動には移さなくても、このような思想を持つ子どもは少なからず存在する、という事にメディアは目を向けるべきじゃないかなーと思う今日この頃です。
by SACLA (2005-11-10 21:35) 

NEVER

私もあなたと同じ見解です。彼女は痛いなーと思いました(自分も昔痛かった)。きっと容疑者も5年後には自分のしたことの寒さに気づくと思ってます!!
私は今高2ですが、事実痛いところから抜け出せない人は目立たない存在
(おたくとか)です。これはきっと自分が同じ経験をしないと分からないんだと思いますが、母にはこの考えは理解してもらえませんでした。
いきなり失礼しました。
by NEVER (2005-11-10 23:54) 

razy

TBさせていただきました&TBさんくすです。
僕も、彼女が化学が好きだったこと、此れは紛うことなく真実だったのだろうと思います。
では。
by razy (2005-11-11 21:22) 

NO NAME

ブログのレスは?
by NO NAME (2005-11-12 08:12) 

NO NAME

↑相手にされたい人でつか?粘着乙
by NO NAME (2005-11-12 09:26) 

cooyou

TB、ありがとうございます&お返事遅れて申し訳ありません。ちょっとメインのパソが逝ってしまいました(^o^;
興味深い分析ですね。ワタシなんてこの事件が騒ぎになるまで、Graham Youngの存在すら知りませんでした。化学を専攻していたので、タリウムを実際に使っていましたが、これで毒を盛ろうとはこれっぽっちも考えませんでしたね~。ただただ自分がハゲになることの方が心配でした。(タリウムのMSDSには人体への影響として脱毛や呼吸器障害などをあげているので。)それではしつれいいたしました。
by cooyou (2005-11-12 16:10) 

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